このページで扱うこと

報告を書くときに元の記録を探し直したり、記憶から書き起こしたりしている場合は、「お世話中の記録」と「終わってからの報告」を分けてみる方法があります。このページは後者、つまりすでに手元にある事実を報告文へ整えるところだけを扱います。

今のやり方で報告がすぐ書けていて、記録を探し直したり同じ内容を書き直したりしていないなら、書き方を変える必要はありません。

お世話中は事実、終わってから報告

お世話の最中に書くのは、あとから思い出せない事実だけです。時刻、与えた量、確認した回数、見たままの様子。ここで読みやすさを気にする必要はなく、単語の羅列でかまいません。

報告文は、お世話が終わってから、その記録を見ながら書きます。このとき初めて、飼い主さまが読む順番に並べ替え、言葉を整えます。分けておくと、記憶から書き起こす手間と書き漏れの両方が減ります。

観点 お世話中の記録 終わってからの報告
目的 あとで確認できるように事実を残す 飼い主さまに伝える
読む人 自分(事業者側) 飼い主さま
書き方 短く、その場で、書式は問わない 順番を整え、文章にする
気づいたことは全部 伝える必要のあることだけ

報告に整える4つの手順

手元の記録を前に置いて、上から順に進めます。毎回同じ順番にすると、どこから書くかを決め直す必要がありません。

  • 1. 時系列に並べる — 到着から退出まで、起きた順に記録を並べ直します。
  • 2. 事実だけ残す — 「たぶん暑かったから」のような推測は落とし、確認できたことだけにします。
  • 3. 項目にまとめる — 到着・全体、食事、排泄、活動、連絡事項の順にまとめます。項目名は事業に合わせて変えてかまいません。
  • 4. 連絡事項を最後に置く — 帰宅した飼い主さまが最初に知りたいことを、末尾にはっきり書きます。

報告の長さに一律の正解はありません。事前に約束した報告項目と、その日に伝える必要がある事実が入る長さにします。毎回同じ順番で書くと、飼い主さま側も必要な項目を探しやすくなります。

項目ごとの例文

以下はすべて架空の例です。猫の「ルカ」も、この日のお世話も実在せず、実在のペット・お客さまとは関係ありません。ご自身の記録に合わせて書き換えてお使いください。

到着・全体(来た時刻と、滞在中の全体像を一文で。)
7月30日10時に伺い、11時までお世話しました。ルカは玄関まで出てきて、滞在中は居間と窓辺で過ごしていました。
食事(与えた内容・量と、食べた量の事実まで。)
ご用意いただいたドライフード30gを10時15分に与え、完食を確認しました。水は新しいものに替えています。
排泄(確認できた回数と、見たままの状態。)
トイレで尿2回・形のある便1回を確認し、片付けました。
活動・様子(遊びや休憩など、実際にしたこと。)
ボール遊びを15分ほど。そのあとは窓辺で30分ほど寝ていました。呼ぶと顔を上げて近づいてきました。
飼い主さまへの連絡事項(次に来る人・帰宅する飼い主さまが知っておくとよい事実。)
ボールが棚の下に入ったため、取り出して所定のかごに戻してあります。フードの残りが少なくなっていました。

5つをつなげると、そのまま一通の報告になります。写真を添える場合も、文章は同じ順番のままで問題ありません。

書かないほうがよいこと

報告に書くのは、実施したことと観察した事実までです。そこから先の判断は、報告文の役割ではありません。

  • 健康状態の評価や、原因の推測(「〜のせいだと思います」)
  • 薬や治療に関する判断・提案。事前にご指示を受けている事柄がある場合も、指示どおり実施した事実だけを書きます
  • 「様子を見て大丈夫です」のような、こちらでの安全判断

普段と違う様子に気づいたときは、報告文でどう書くかを考えるより先に、事業でお決めになっている普段の連絡手順どおり、飼い主さまや獣医師へご連絡ください。報告文には、いつ・何を見て・どこへ連絡したかという事実を残します。

よくある詰まりどころ

  • 特に連絡事項がない日 — 確認できた事実を短く並べます。「食事は完食、排泄は尿1回・便1回、ボール遊びを10分行いました」のように、無理に感想を足す必要はありません。
  • 長くなりすぎる — 契約や事前の打ち合わせで約束した報告項目を先に置き、補足が必要な事実は段落を分けます。
  • 毎回書き方が変わる — 項目の順番を固定します。順番が決まっていれば、文章は毎回違ってかまいません。
  • あとで書けない — 報告が書けないのではなく、元の記録が足りていない場合があります。そのときは記録の流れのほうを見直します。

報告のもとになる記録を整えたい方へ

報告を書くたびに記録を探し直している、同じ内容を二度書いている、という場合だけ、お世話中の記録の残し方を見直す余地があります。合同会社AZでは、お預かり中の事実をペットごとに残すケア記録ツールを用意しています。登録不要の公開デモがあり、入力した内容はお使いのブラウザ内だけに保存されます。

このツールに、報告文を自動で作成したり、自動で送信したり、記録を飼い主さまへ直接共有したりする機能はありません。報告はこのページの手順どおり、ご自身で書いていただくものです。今の方法で探し直しも書き直しも起きていないなら、替える必要はありません。

ケア記録ツールの説明と公開デモを見る